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あるじのgenarowlandsのレビュー・感想・評価

あるじ(1925年製作の映画)
4.3
<昭和のお父さん>がお灸を据えられるお話(100年前のデンマークですが)。とっても面白かったです。足繁く通ったドライヤー特集、観た作品は女性賛歌が多かったです。女性の生き方をさまざまな角度から先進的に多面的に描いています。100年前のサイレントとは思えない、生き生きとした日常の家族のやりとりです。細やかな演出と小ネタに笑ったり、怒ったり。

<昭和のお父さん>(デンマークですが…)が、憎ったらしかったのに、だんだんと愛らしく見えてくる不思議。ストーリー、脚本ともに、ファミリードラマとして、ナイスです。子供たちものびのびと楽しそうに演じていました。

<あるじ>の乳母のマッスにアカデミー賞助演女優賞を差し上げてほしいほどの素晴らしい演技と表情でした。

ドライヤーが若い頃、苦悩の人生を送っていたのは知っていましたが、作品には屈託のない希望や信念を感じられるから好きです。
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