すあまさえ

花とアリスのすあまさえのレビュー・感想・評価

花とアリス(2004年製作の映画)
3.8

独特なこの感じ。出そうと思って簡単に出せる雰囲気でもないというか。
これが岩井監督のらしさなのかな。

ラブレターも、リップヴァンウィンクルトンの花嫁も、なんかどこか奇妙で怖くて、優しくてあたたかくて、というか。
そんな作品だよね。

先にアニメの方を観たんだ。
あれも面白かった。

これはあの2人が高校生になってからのお話。2人は同じ高校に行くんだね。

新しい自分は環境と出会い、過去を捨てたくなる。上手くいっている今が本来の自分。調子が悪い時は崖っぷちで本当は怖くてたまらないのにそれを隠して平然を装う弱い生き物。
今は調子が悪いだけと、本来の自分や現実に眼を向けられない。過去の自分には戻りたくない。

花もアリスも、自己表現が上手くいかない。上手く出来ない。
それってみんなそうだと思う。

欲求とか承認とか、欲望とか安心とか。
みんな欲しいものがある。
自分というものが1番大切である。

ただ思う。自分がどのレベルにいたいか、いられるかは、自分の努力にある程度比例する。いい意味で自由であると私は思う。

自分を表現する、自分と向き合うのは辛くて苦しい場合も多い。

けど、その先に、乗り越えられたら強くて優しい自分が待ってると思う。
すあまさえ

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