pongo007

バトル・ロワイアルのpongo007のレビュー・感想・評価

バトル・ロワイアル(2000年製作の映画)
3.0
 大昔に観て、再鑑賞。当時はバカにしてましたが、今観ると斬新というか、ありそうでなかった中学校1クラス全員による殺し合い。当時、中学生は映画館で鑑賞不可だったような気がします。本作自体が社会問題だったんですね。

 中学生同士の殺し合いって、インパクトがあるテーマだったんだろうな。つくれそうでつくれない、なんとなくモラルの問題で。本作の成功を受けて、こういう映画つくっていいんだっていう雰囲気がつくられたという意味では、エポックメイキングな作品。

 ハンガーゲームとか、原作者は否定してるけど、明らかに本作の影響うけてますもんね。まあ、深作欣二がいかにもつくりそうな映画ではありますが。

 子どもたちが、やりたい放題で、大人や社会を舐めて、秩序がなくなってしまった近未来にできたバトルロワイヤル法。少年法に守られて、好き勝手している未成年者たちへの、大人からの強烈な意趣返しですね。

 大人を舐めんな!という。殺し合いでもして、安定した社会がだれのおかげで存在しているのか考えろ!という、ブラフですね。大人からの。恐ろしい。

 担任のビートたけしが良かったですね。ああいう役、たけしにピッタリ。あと、生徒の一人、藤原竜也の安定の演技!進化しないのか、変わらないことにこだわっているのか、とにかく安定した演技は、観ていて安心感あります。

 柴崎コウとか栗山千明とか、もはや大御所の俳優さんたちもなかなかいい演技をしていて、すごく新鮮でした。いま改めて観ると、存外おもしろい、バトルロワイヤルは悪くない!


 
pongo007

pongo007