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バトル・ロワイアルのoden8のレビュー・感想・評価

バトル・ロワイアル(2000年製作の映画)
4.2
"わぁがるぅがょおぅ…。こんなの全然分かんねぇ〜よっ!!!!"
by 七原 秋也(藤原竜也)

あたしただ奪う側に
まわろうと思っただけよ
神様 もう一言だけいいですか?
…ねぇ、この意味わかる?
この意味わかる?
最後に、ええ友達が出来てよかった。
なぁ秋也、いま好きな人いるか?

走れ。


BATTLLE ROYALE
BR
新世紀教育改革法(通称BR法)っ!!!
SURVIVAL
PROGRAM

"いいかぁ?この国は、この組どもみたいな奴らのおかげで。すっかりダメになってしまいました。だからぁ。エライ人達は相談して、この法律を創りました。バトルロワイヤルっ!!!そこで今日は皆さんに、ちょっと殺し合いをしてもらいます。"
by キタノ先生

深作欣二監督のセンスくっそイカつぅ〜っ!!!!


公開当時に、"中学生による殺し合いっ!?"という大きな衝撃を受けた作品。今や、この設定もありふれたものになってしまってるけど。
改めて鑑賞すると、その衝撃とクオリティの高さが異常な程に高かったと感じざるおえないよねぇ。

胸糞の悪さを、しっかりと心得てはるよねん。その徹底ぶりが素晴らしいの。
なのに、中学生感もしっかりと織り込まれている。青春映画の酸っぱさを堪能してもうたものねん。
もうねぇ。あたしゃ、感情がぐっちゃんぐっちゃにされちゃいましたわん。

"キョウソウのセカイ"が、繊細に描かれているものねん。社会とは、まさに競争であり。故に、狂騒なのですよ。
誰もが狂い、狂わせられているんだよね。
はなから他人を信じなければ、裏切られる痛みを知らなくていい。だけど。浸すら独りで、奪う痛みに耐え続けなければならない。
他人を信じたいのであれば、失う痛みを分かち合わなければならない。
それぞれの"痛み"が、人を人間臭くしていくんですね。
認めたくはないのだけど。醜悪さの中にこそ、美しさが存在するのかもしれないよね。

美しさとは"強さ"と"儚さ"。この相反している存在が、互いに互いの輝きを助長し合ってるんだよね。

中学生という、発展途上の存在。
精神的に、自身の確固たる支柱が定まっていない脆さ。故に、他者へ希望を委ねてしまうこともある。だけど、互いが揺れている存在であるが為に。そこの信頼度や強度が極めて脆弱なのよね。
逆に。定まっていないからこそ。"何者"にでもなれる順応性と可能性も無限に秘めてるよねぇ。天井を知らないことで、とことん突き進める。これも、一種の強さではあるものね。

主要キャラクターを演じてはった俳優様達のポテンシャルの高さが異常なのよっ!!
こういう系統の作品って、キャラの癖強度が陳腐でストーリーを阻害しがちなんやけど…。みんなめっちゃハマってはったものねん。皆様、イイ感じに狂ってはられましたわん。

あなたの武器はなんですか
この世界で闘い抜けますか
信じれるモノはありますか
信じれるモノはいますか
ちゃんとしたオトナになれますか
ガンバレ ガンバレ ガンバレ
ごちゃごちゃうるせぇんだよっ
つっ走るしかねぇっ

"カッチーン。神様、今何て言ったの?このバカ!!" "そうやって。言い訳臭いところが、全身全霊大っ嫌いなんだよっ!!"  "相手になったげる。あたしの全存在をかけて!あんたを否定してあげるっ!!!"
by 千草 貴子(栗山千明)

Cast(役者·キャラ) 4.5
Story(物語) 4
Architecture(構成) 4.5
Picture(画) 3.5
Acoustic (音) 4.5
24-110
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