トムヤムくん

コールド マウンテンのトムヤムくんのレビュー・感想・評価

コールド マウンテン(2003年製作の映画)
3.4
南北戦争の真っ只中、兵士の男が愛する人と会うために歩いて故郷を目指す話。…と書くと感動的なストーリーだけど、本来は童貞の主人公が初恋の人とどうしてもえ○ちをしたくて必死に生き抜く話。

恋に落ちるまでが一瞬すぎて全く感情移入ができないまま物語が進んでいく。特に前半は3年前の出会いのパートと、現代の戦争パートを交互に映すせいで、お互いがお互いの物語の良いところを潰しあってて、面白さのストッパーになっていた。

それに、メインは2人の物語なのに余計な登場人物がやたら多く、どうでもいいドラマパートが多すぎて入り込めなかった。『イングリッシュ・ペイシェント』しかり、本作しかり、アンソニー・ミンゲラ監督との相性はつくづく悪い。


ミラマックス作品というだけあって、当時は如何にも賞狙いな内容が批判されたみたい。またドナルド・サザーランドやフィリップ・シーモア・ホフマン、ナタリー・ポートマン、ブレンダン・グリーソンなど豪華キャストがチョイ役で脇を固めるのも若干ノイズ。若かりし頃のキリアン・マーフィも出てきてびっくりした。

ただレネー・ゼルウィガーの役柄が良すぎて、そりゃアカデミー助演女優賞獲るわ…と。ゼルウィガーが映ってるシーンだけめちゃくちゃ面白い。彼女の映画だったと言っても過言ではない。素晴らしかった。