MiYA

侍のMiYAのレビュー・感想・評価

(1965年製作の映画)
3.8
「桜田門外の変」という有名な史実に、三船敏郎が演ずる架空の浪人の話が絡まっていく。かなり好みのタイプの話型です。

それにしても、この浪人が背負う「業」が凄まじい。不幸な境遇に身を置き、仲間に唆されて親友を殺めるという残酷な目に遭いながら、なおも井伊直弼暗殺の挙に加わった彼に待ち受けていたのは、さらに残酷で皮肉な運命…。

脚本は橋本忍。史実の隙間から奇想天外な物語を紡ぎ出してしまう発想力には恐れ入るしかないです。
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