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座頭市血煙り街道のMiYAのレビュー・感想・評価

座頭市血煙り街道(1967年製作の映画)
3.8
シリーズ第17作。これは久々の傑作かも。

子どもの父親を探すというストーリーは平凡ですが、その庄吉という男(伊藤孝雄)は絵描きで、監禁されて違法な猥褻画を描かされていたという事実が明らかになる。なかなか興味深い設定です。庄吉は誠実な男で、市と一緒に刀を振るって敵と戦う勇気も持っている。彼を慕って息子の世話をするおみつ(高田美和は本シリーズでは3度目の登場)も可憐で魅力があります。

そして、この家族を守るため、市はそれまで親交をかわしていた公儀隠密(近衛十四郎)とやむなく対決することに。庄吉たちを助けるために仕込み杖を投げてしまい、丸腰になった市はどうなるのか。ここがまた盛り上がるのです。

本作はアメリカでルトガー・ハウアー主演で「ブラインド・フューリー」としてリメイクされたそう(アマプラにあったので今度見てみよう。有料だけど)。これは、本作が傑作であることの証左なのでしょう。

BS12にて。
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