Lily

哀愁のLilyのネタバレレビュー・内容・結末

哀愁(1940年製作の映画)
4.2

このレビューはネタバレを含みます

「哀愁」なんて、ぴったりすぎる邦題なのだろうか。

バレリーナのマイラと、イギリス軍将校の大尉ロイの悲しすぎる純愛物語。

前半、とんとん拍子で、愛が生まれ、結婚の話までなって、こんなに綺麗に進んだら、後が怖い。。

終演後、先生からお言葉をもらうシーン、エルザ、アナと続いていて、まるでアナ雪か、と思った。

そして、離れ離れになった後のマイラとキティの苦労の日々。マイラは鬱のようになったり、キティそして、マイラも簡単にお金が手に入る今で言う売春をする。
光だったロイの戦死についての新聞、、、どうしてこんなにも二人の運命は悲しいものなのか。すれ違いばかりだ。
もしあの新聞がなかったら、あーなってなかったかもしれない、お母様と仲良くなっていたら、お金に苦労しなかったかもしれない。

駅にいた理由も、彼にはばれてはいけない、、、しかし、あの仕事をしていたからこそ彼らはまた会うことができた。

だが、それでは終わらない、彼女は素直で素敵な女性だ。自分に嘘はつけない彼女が切ない。。。

ロイは探す、けれど会うことはできないと言っていたのは何故だ。。
ビリケン人形は、どう言う意味を持っていたのだろう。ずっと二人は繋がっていると言う意味だろうか。
駅から橋へ向かったら、もしかしたら会えたのかもしれない。

ウォータールー橋で出会い、ウォータールー橋で終わる。彼らの愛はほんとうに切なすぎた。
戦争なんて嫌いだ。二人が幸せに暮らす世界を観たかった。

ヴィヴィアンのバレリーナ姿も、普通の姿も、美しい。白黒なのが、更に目の輝きを放っている。
蛍の光が、心に染みる。

ラストのシーン、車、マイラ、車、マイラと、心臓がまるで、ドッキドキするようにだんだん早まる編集をしていて、あの編集の仕方に圧倒された。圧迫感。No!!!と言いたくなった。。。
Lily

Lily