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天地明察のMiYAのレビュー・感想・評価

天地明察(2012年製作の映画)
3.3
原作は未読。ドラマとしては想像のつく範囲内の展開に終始し、最後に日食が訪れるクライマックスも見え見え。暦や和算という素材のもの珍しさによっかかった物語で物足りなさはありますが、なかなか考えさせられる映画でしたよ。

暦を作ることは既得権益に挑むことであり、理不尽な理由で朝廷からせっかく作った暦をむげにされた算哲の悔しさはいかばかりか。アホなトップに苦労する下っ端ヒラ社員の物語として見るとなかなか身につまされます。

あとなぜか「若い師を持つのはいいことだ」というセリフが印象に残っています。謙虚に学ぶ姿勢があれば、いたるところに「師」を見出せるものなのですね。主人公の成長する姿から「学ぶ」ことの意味を考えさせられました。

宮﨑あおいの「内助の功の妻」ってなんか既視感あるぞと思ったら「剱岳」ですね。市川猿之助、松本幸四郎、市川染五郎ら、歌舞伎俳優の演技の確かさが時代劇では光ります。
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