若い頃に観ました。VHSテープの海賊版で。今はYouTubeに全編上がってるみたいなので、見直そう。
『名もなき者/a complete unknown』のヒットで話題になってるボブ・ディランが1975年頃にやったローリング・サンダー・レビューというツアーの映画。具体的にはツアーの演奏場面を散りばめて散文映像のようなもので構成されてます。即興の芝居があったり、ビート詩人のジャックケルアックのお墓参りをしたり。訳がわからない、とよく言われてますが私には気にならない映画ですね。全てカッコ良く見えました。
理解しようとするから訳が分からなくなるわけで、ただ感じれば楽しめると思います。
ローリングサンダーレビューも今はかなり実像が分かって来てて、14枚組CDボックスセットが発売され、スコセッシが作った映画も公開(2019年、ネトフリ等配信のみ)されてるし、本もサムシェパードが書いたRTR航海日誌と、もう1冊和訳されてないRTRオンザロードというペーパーバックがありますね。ラリースローマン著の。こちらには確かディランの母親をステージに引っ張り出してる写真が載ってたな。
あと、1976年フォートコリンズのライブ映像も残ってる。激しい雨が降る、から始まるTV放送もされたヤツね。ディランがナショナルのギターでスライドを披露してる。バエズも映えてる。あれも唯一だな。
全部揃えても良いくらい、楽しめる内容のツアーだったのですねローリングサンダーレビューは。
大赤字とか大失敗だった、とか言う人がよくいますけど、このようなツアーを実施した、という事が凄いんです、ボブ・ディランは。後にも先にもこのようなツアーは無いからね、一切。