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ミスタア・ロバーツの犬のレビュー・感想・評価

ミスタア・ロバーツ(1955年製作の映画)
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双眼鏡で覗いた風呂場も上陸した町並みも爆竹で爆発させた洗濯室も、全て「その先」を映さない演出から明らかに戯曲の体を成していて劇映画としての快楽が物足りない。中間管理職であるヘンリーフォンダが痺れを切らして鉢植えを海に放り投げるシーンが夜中で漠然だったのをジャックレモンが判然とした日中に反復することで無念を晴らすかのような反戦的文脈を読む。
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