よーだ育休中

コレクターのよーだ育休中のレビュー・感想・評価

コレクター(1997年製作の映画)
3.0
犯罪心理学者・Alex Crossの活躍を描く人気シリーズ小説を映画化。

ノースカロライナ州・ダーラムで女学生が相次いで失踪する。事件に巻き込まれた姪を捜索する為、犯罪心理学の博士号をもつDC警官・Alex(Morgan Freeman)は、現地へ赴き捜査に加わる。


原作は読んでいないものの、海外クライムノベルの(やや胸糞な)世界観と、ダークな雰囲気はしっかり出ているなぁという印象を受けた。(冒頭のご遺体発見シーンは完全に世界○天ニュースの一コマでしたがw)

●残虐な性異常者が好き放題。
●映像化NGレベルの姿で発見されるご遺体。
●サラッと出てくる専門用語。
●暗くて汚い監禁場所。
●ラストの衝撃(犯人の正体と末路)。
※個人的にはマスタッシュ×ベントパイプのコテコテな署長さんのビジュアルが好み。

原作小説のボリュームがどの程度あるのかわからないけど、尺に合っていない印象を受けた。特にロスとダーラムで競い合うように犯人が結託しているシーン以降は駆け足すぎる。物語の後半に説明パートが始まっても中だるみしてしまうだろうけど、置いてきぼり感は否めない。犯人の生い立ちまで語らせろとは言わないまでも、犯行に及んだ動機くらいは欲しい。


とまぁ、それもこれも、《ラストの一発》をとことんドラマチックに演出するための伏線だったのでしょうね。

捜査の段では空回りしてドジ踏む姿が印象的だったAlex(中盤以降は助手ポジのKateの方が勇敢で聡明に描かれていた)が、最後まで思考回路が明かされない気持ちが悪い犯人に一発ぶち込む瞬間。

ここまでお膳立てされていれば、編集の演出も相まって劇的に写りますわ。このカットがなければ、主演は間違いなくAshley Juddでした。