えいがたろう

ゼア・ウィル・ビー・ブラッドのえいがたろうのネタバレレビュー・内容・結末

5.0

このレビューはネタバレを含みます

どんな困難も弾き返しそうな、ちょっと暑苦しいダニエル・デイ=ルイス。

受け入れられない現実や耐え難い侮辱への憤りに、脳髄を蝕まれていくさま!

はたけ!打て!よくぞ耐えた!とダニエル応援団のような気持ちで観賞。だからこそ、最後の手が震えるほどの怒りを感じ、しばらく経って無限の悲しみに襲われたであろうダニエルの、息子へのあの言葉はつらくてしょうがなかった。

薄暮れの空に立ち上り消えていくあの黒い煙に、ダニエルの人生がすべて集約されているような気がした。音楽と相まって、祇園精舎の鐘の声、諸行無常の響きあり…と口ずさみたくなる物語。

遠めから滑車を引いている男にじわじわと歩み寄る画をみて、「うわっ、やばっ…」と声がでました。大好きです。