大量の本がはためくシーンに心を奪われました。絨毯やタペストリーを吊るして背景や舞台装置のように使ったり、レース越しに顔を見せたり、布の使い方が面白かった。(だからこそ、もっと高精細で見たくなってしまった。広めのショットはポヤポヤが気になるところもあり…)
モノクロっぽくしたり、手の平を赤くしてみたり、同じ役者で男女を演じ分けさせたり、メークや衣裳での表現の比重も大きい。
セリフはほぼなく、人物たちも無表情か一定の表情のまま、まさにすべてが動く絵画やからくりのおもちゃのように進むため、少しまどろんでしまうが、羊を生贄にするおばさんたちが生き生きと働く姿で、若干息を吹き返した(笑
いろいろな映画や映像表現に影響を与えてそうだけど、自分がまず思い出したしたのは80年代のサントリーローヤルの、詩人ランボーがモチーフのCM。
上映はおそらくロシア版だったと思われるので、アルメニア復元版も機会があれば見てみたい。