このレビューはネタバレを含みます
「最高画質版」なるものをU-NEXTで鑑賞出来てテンション爆上がり。
フィルムノワールの傑作。
全体的に薄暗くブルーの色調で統一された
スタイリッシュな照明技法。
それにしても丁寧に作り込んである。
アラン・ドロンの「らしさ」が一番全面に出てるのも本作なんじゃなかろうか。
トレンチコートがここまで似合う男もいない。寂れた住まいでの小鳥との演出が、見事な程雰囲気を醸し出している。
内容が薄い、と言われて終えばそれまでだけど、この映画が作られて50年以上が経つ今でも、人間の生活様式はあまり変わってない事に気づいたのは一つの発見。
フランスの60年代に作られた本作は、武士道の格言から始まる。
「サムライの孤独より深いものはない」
冒頭のワンシーンが全てを物語っている。