スローモーション男

真昼の決闘のスローモーション男のレビュー・感想・評価

真昼の決闘(1952年製作の映画)
4.8
大傑作すぎてビビった!

若妻と結婚した保安官の男が、投獄したはずのならず者が復讐しに町へやって来ると知り、町の人々と倒そうとする。しかし、人々は保安官の味方にならず孤立していく…。

公開当時、あまりにも異色な内容から西部劇ファンに酷評され、あのジョンウェインも大嫌いだと公言した作品。
しかし、一部ではファンも多く数々の映画に影響を与えた。

90分リアルタイム映画で非常に画期的で、さらにはアンチ西部劇で保安官に誰も協力せず一人で対決することになる。

しかし、これは当時の赤狩りがベースとなっている。
脚本のカールフォアマンが赤狩りの標的となり、当時のハリウッドに見て見ぬふりをされたことを皮肉にしている。
だからこそ、本当に素晴らしい映画になったと感じる。

最後にバッチを捨て、町を去っていく保安官。「ダーティハリー」のように。
この映画は、何もかも失っても仲間を守れるかを問いかける最高の作品です。