maki

ベルリン・天使の詩のmakiのレビュー・感想・評価

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)
4.3
画面上の天使はヴェンダースに観られて(撮られて)いて、ヴェンダースは僕ら視聴者にその存在を知られている。人知れず映画を観る視聴者だけが純粋な天使になっているという構図。
沈黙するものにしか美しい天使の役は回って来ないので、天使(であったはずのもの)に語らせて、それを映画に撮ることは天使を失うことでしかない。のだけれど、撮らざるを得ないような美しさが天使にはあって、きっとその葛藤の中に芸術があるのだろうと思う。
(こう言うこともきっと野暮だけど)
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