もぐもぐ

ベルリン・天使の詩のもぐもぐのレビュー・感想・評価

ベルリン・天使の詩(1987年製作の映画)
5.0
色がある世界のあまりにも美しいこと。
切ない人生を生きていく人の美しいこと。
天使のように人を見つめると、その美しさに触れられる。
でもその美しさを抱きしめて実感するまで、それは真実にさえならない。
冷たい手をこすってあったかくする。
寒い日のコーヒーの味。
全てを知りたい。その隅々に美しさが眠っている。
寂しさがあれば埋めようとする。それが完璧だと思える。
その夜が怖いと小さな部屋で不安に怯える自分を大丈夫と慰める。
そして笑顔で夜を迎える。
人間の美しさ。
死を感じて、愛を失って、生きていく。
いいことがいっぱいある。
だから地に堕ちていく。

映像、構図、人々の思考、言葉
何よりもモノクロだった世界に色が煌めくことでより美しく感じた。
その感性がすばらしい。
ヴェンダース神
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