『永遠のマリア・カラス』
原題Callas Forever.
製作年2002年。上映時間108分。
オペラの天才歌手マリア・カラスの謎の最晩年期にスポットを当てたドラマ
以太利(イタリア)/仏国(フランス)/西班牙(スペイン)/英国(イギリス)/羅馬尼亜(ルーマニア)合作作品。
お話は、
20世紀のオペラ界じゃ、マリア・カラスの美声と美貌は今でも名を馳せてると思う。
せや、彼女の晩年はその歌声も失い、愛するギリシャの大富豪オナシスも亡くして失意の中、パリで隠遁生活を送っとった。
そんなカラスのもとにある日、彼女のかつての仕事仲間ラリーは何やら企画書を持参して訪問する。
それは、カラスの全盛期の録音を用いて彼女が主演するオペラ映画を製作するちゅうもの。
最初は戸惑い、そのオファーを拒否するカラスやったが、次第に彼女の中であの頃と同じ情熱が甦ってくるぅ。。。
マリア・カラスは、1923年に生まれた天才ソプラ ノ歌手。
ホンマ天才やと思う。
シビレる~ぅ🥺。
15歳でプロデビューした彼女の歌声と美貌は繰り返しになるけど、 今でも世界中で絶賛されてる。
また、
『世界で最も有名なふたりのギリシャ人のひとり』
と自称しとる船舶王オナシスの愛人として、スキャンダラスな私生活が世界から注目されてた。
せやけど、オナシスはマリアを捨て、ケネディ元大統領の未亡人ジャクリーンと突然再婚してしまったん。
オナシスはジャックリーンを大国米国恐ろしい陰謀から護れるんは最強パワーとゼニ持ってる俺しかいない😠😤。
なんて思ったんかな。
野郎はか弱き女子に弱いねんなぁ。
例えそのか弱さが演技でも。
オナシス一筋やったマリアは、 生涯未練を残してるんは彼女の残した言葉でもうかがえる。
1974年には日本で初公演を開いたんやけど、札幌のコンサートで思うように声が出なくなったと悟り、『二度と歌わない』ってはんなりした歌の世界から突然引退する。
恋の傷は癒されず、声も出ぇへん。
すべてを失ったマリアはパリの自宅に引きこもり、やがて鬱状態に。。。
ほんで、1977年に33歳で亡くなっちゃいます。
フランコ・ゼフィレッリ監督はオペラ監督でもあり、 生前のマリアとは20年もの親交があり、彼女が苦しむ姿 も見ていたそうです。
そんな監督が、マリアへのオマージュで作り上げたのが、この
『永遠のマリア・カラス』です。
オペラ好きの小生にはマリア・カラスの歌声を映画で聴けるんはとてもうれしいが、中々見る機会がなかった。
加えて、女優ファニー・アルダンは将にマリアの生き写しのようで、素晴ら
しい演技を見せてくれました。
日本での👎️のコンサートを嘆き、表舞台から遠ざかったマリア(ファニー・アルダン)。
ここまでは現実に起きたことやけど、この後の展開はフィクションっすわ。
ゼフィレッリ監督の想像の世界となります。
マリアは古くからの友達との接触も拒んでいたんだけど、長年のプロモ ーターのラリー(ジェレミー・アイアンズ)が
『オペラ の映画を作ろう』
と家に押しかけてくるの演技はマリアに実際にやってもらうけれど、歌声は全盛期にレコーディングしたモンを使うから心配無用、ちゅう強引な企画。
初めは『そんなのマヤカシだわ』と申し出を断るマリア。
しかし、 ラリーの情熱に打たれてオペラの舞台では演じたことのない『カルメン』をやることに。
マリアはカルメンの相手、ドン・ホセ役のオーディションに参加したり、みんなが疲れていてもリハーサルを続けたりと、かつての情熱と完璧主義を取り戻し、見事にカルメンを演じきる。
歌声はマリアのものを使っているんやけど、ファニー・ アルダンの仕草や歌い方、気性の激しさとか、私的ながらマリアにクリソツ。
また、作中にはゼフィレッリ監督の趣 味が反映されとって、美青年がたくさん出てる。
野郎から見ても美しい。
とにかく、オペラが好きな人は必見かな。
マリアの悲しみや孤独を凝縮したラストに、小生はかなり感動しました。