クレしん5作目。監督が本郷みつるから原恵一に変更になり、目に見えてテンポが変わった。本郷のギャグの畳み掛けと違い、原は日常をじっくり描くのでかなりローテンポになる。
もちろんクレしん特有のお下劣ギャグも満載だし動きもあるのだが、とにかくリズムが違う。
魔人ジャークを封印していたタマユラ一族とタマヨミ一族。
タマヨミ一族が魔人を復活させようとし、タマユラ一族が阻止する。
復活の球をひまわりが飲み込んでしまい、ひまわり争奪戦が行われる。
タマユラのメンバーは新宿のオカマ。タマヨミは銀座のホステスという対立。今作でもオカマキャラが登場。初期クレしん映画の特徴。
タマユラの実家に逃れる為に青森まで移動する。ここがロードムービーっぽくて良い。ヒロシと女刑事が車から落ちて線路で寝泊まりするシーン。こういう所で原恵一のリズムが露わになるね。
タマユラの7人衆の名前が完全に七人の侍。
タマヨミのリーダーは明らかに中村玉緒がモデルだし、ヘクソンとサタケの名前はヒクソングレイシーと佐竹雅昭でしょう。この辺のパロディも面白い。
しかし、全編通してオカマ推しが強い。二つの宝玉〜タマタマでずうっと引っ張る笑い。セクシャルマイノリティをネタにするのはコンプライアンス的に難しくなったし、そういう類いのギャグは今作がピークですな。