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風花のseapony3000のレビュー・感想・評価

風花(1959年製作の映画)
5.0
ど田舎の地主の家長支配と土地の閉鎖感。レベルはもちろん違うけど自分の実家の関係にも似ていたのでかなり感情移入しながらみる。嫁にいく数日前の深夜ふたり抜け出して抱き合ってキス。いやらしさとかそんなものは一切ない心の繋がり、ほんの一瞬のシーンが素晴らしい。世間知らずでお嬢さまの久我ちゃんの辛さ、岸惠子と川津さんの辛さ、見栄とプライドで身を固めるしかない東山千栄子。木下忠司と楠田浩之が盛り上げる。二度繰り返す演出も悪くない。そして久我美子・岸惠子・有馬稲子のにんじんくらぶ。帰省してお金借りにきた稲子のひとりおしゃべりがあまりにも稲子で感無量。アツい。これをみていたらなぜか白鳥信一の「クライマックス犯される花嫁」がみたくなってきた。川津祐介追悼。
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