ENDO

ウィスキーのENDOのレビュー・感想・評価

ウィスキー(2004年製作の映画)
3.8
ウルグアイ映画。
サッカーは初老の兄弟にとっても日常的娯楽。淡々とすぎる日常。
ある日、靴下製造業を営むハコボの元に弟のエルマンが来るらしい。そこで、古参の従業員マルタに妻役を演じてもらうよう依頼するのだが……
登場人物たちは、はしゃがない。感情を出すか出さないか読み取るのは難しい。
最初に、ハコボの家にマルタが上がった時の風景。居間には車椅子があり、その上に箱が積み上げられている。明らかに他との交流を絶っている男だ。母を介護してその死を見送った後、彼の時間は止まっている。その時に弟が来なかったことで、その断絶は深い。許せない部分があるのだ。
最後にマルタは姿を消すのだが、この小旅行よって、女として、人間としての生に火が灯ったからかもしれない。それは示唆だけで終わってしまうのだが。
ENDO

ENDO