ジョン・ウェインが生涯唯一のアカデミー主演男優賞を獲得した西部劇。
父親を殺された少女が、凄腕の保安官を雇って、先住民地区に逃げ込んだ犯人を追跡する。
"True Grit"
コーエン兄弟のリメイク版は鑑賞済み。
西部劇スター、ジョン・ウェインを主役とする冒険ヒーロー活劇感強めの西部劇。特徴的なのは、少女を中心にストーリーが進行していくことと、ロケーションが西部劇お馴染みの荒野ばかりでなく、山、川、林、草原、雪と自然豊かなこと。
片目の酔いどれ保安官に扮するジョン・ウェインの雄姿を堪能。何と言っても、"True Grit"を体現する1vs4の高原での決闘シーン。口に手綱を咥え、右手にライフル、左手に拳銃を構えて突撃する姿が熱かった。終盤、馬や馬車で疾走するシーンも格好良かった。華麗なフェンスジャンプを披露して、走り去っていくラストにもニヤリ。
アカデミー主演男優賞は功労賞的な意味合いが強いのかな。本作の演技も決して悪くはないけれど、『駅馬車』『捜索者』『リオ・ブラボー』(『リバティ・バランスを射った男』はジェームズ・スチュワートが主演?)など、もっと良い主演映画、もっと良い役は沢山あったのに、、と思ってしまう。
頭のキレる少女が、西部の男たちを次々と言いくるめていくのは痛快。
西部劇映画ではあまり見ない描写。巨大な銃(コルトウォーカー)を撃った少女が、反動で後方に吹っ飛ぶ。
悪党のボスは、ロバート・デュヴァル。『イージーライダー』前のデニス・ホッパーが、酔払いチンピラ役で登場。
・ジョン・ウェインは、少女マティ役を実娘に演じさせたかったが、監督の意向で実現しなかった。失望したウェインは、撮影中を除いて、キム・ダービーとほとんど話さなかった。
・少女マティは14歳の設定だが、演じたキム・ダービーは当時21歳で、既に一児の母親だった。
476