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孤独な場所でのdoremifaのレビュー・感想・評価

孤独な場所で(1950年製作の映画)
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オチも含めて素晴らしい。ハンフリー・ボガートが長短激しい脚本家役を見事に演じ切っていて、最後の最後までこいつの味方をしていいものかと悩ませてくれる。かつての名俳優をぞんざいに扱うボンボンの映画会社二代目社長をぶん殴ったり、悪い奴ではないんだろうな、と思わせつつも妙に冷淡だったり、急にキレたりと人間味溢れる役柄を好演。
そんでもって相手役のグロリア・グレアムも引っ張り回されすぎて大変。ボガードの戦時中の部下夫婦が良い塩梅で最高。
セクシーで強烈に粗暴なアングロ・サクソン男性が幸せにならないのは安心してしまう。ラストな5分あたりで、どうかこいつが犯人じゃなかったと伝えるのが遅くなってくれ、と思ってしまう。元二流役者という設定のグロリア・グレアムが主体性を持ってボガードと付き合い、別れを決意する。
劇伴がBPM落としたホワイト・ストライプスのSeven Nation Armyにしか聞こえなくなってしまった。
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