思春期特有の万能感から自分以外の人間、自分と似通った人間以外や趣味嗜好がすべてバカらしく見える
誰しもが経験する排他的な時期
全部が全部くだらない、そんな世界にうんざりすればするほど周りからは置いていかれる
ふと我に帰ると、周りは良くも悪くも変化していて本当はくだらないのは自分かもしれないと気づく、そんな気づきを誤魔化すかのように変化していく人間をさらに排除していく
人とは違う自分に優越感を感じて自分を何か特別なものだと勘違いしてしまう
こんなにつらいのに誰もわかってくれないなんて思ってはいるけどそんなありきたりな悩みなんてみんな抱えていて、誰にでもあることなのに自分しか経験していないように感じる
そんな優越感に反して抱える気怠げな日常への焦燥を詰め込んだ映画だった
映像の中や音楽に慣れ親しんだものはないものの、どこか懐かしさを感じるノスタルジックな映画だった
イーニドに共感できる人間は少なくないと思う