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ゴーストワールドのmylifeのレビュー・感想・評価

ゴーストワールド(2001年製作の映画)
4.4
もう一度観たかった「ゴーストワールド」を再鑑賞してみた。相当前に一度だけ観ただけなので詳しくコトは余り覚えてはいない。

微かに覚えていたのはソーラ・バーチとスカーレット・ヨハンソンが共演していたコト。二人とも相当に若くて、まずは軽く驚かされる。

そして、スティーヴ・ブシェミが出演していたのが今でもはっきりと覚えている。と言うよりも当時はブシェミ目当ての鑑賞やったはずなので。

当時も良かったと思っていたが、二度目はもっと良い。なんでかな、一定期間を経て再鑑賞する方がより浸れるような気がするのは。作品にもよると思うが、それは思い出補正が強く関係していそうやけれども。

さてと、高校を卒業したばかりの二人。いやはや、この二人の会話って…こんなにオモロかったっけ。もう会話を聞いているだけでも引き込まれてしまう。

協調性がまるで無く、ひねくれた性格のソーラ・バーチの魅力がとりわけ大きいと感じる。10代特有の思考。忘れかけてた、あの頃を思い出すかのよう。こんな風に大人を騙そうと企てる10代では無かったけどね。

そこで、出会うシーモア。彼女達にとっては単なる暇潰しの一環なんやろうけど…この、ブシェミの存在感がやっぱし素敵なのだ。

冴えない役柄を演じさせたら、この頃は誰も太刀打ち出来ないくらいの哀愁が漂っている。ソーラ・バーチとブシェミの関係が個人的には好き。共通の価値観を感じてるようで何だか微笑ましい関係。

ブシェミのストーリーと平行して描かれている高校卒業した後のソーラ・バーチとスカーレット・ヨハンソンの関係性も見逃せない。大人になりたくない気持ちが揺れ始め二人の微妙な距離感が生まれてきそうな素振りは、この頃の特有の悩みなのかな。

ともかく、哀愁漂うブシェミが良い味を出していて素晴らしい助演振りだと再び唸らされたのである。バス停のくだりもミステリアスで一貫して流れる雰囲気も好みではあったのだ。
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