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歌追い人のtheocatsのレビュー・感想・評価

歌追い人(2000年製作の映画)
3.2
1900年代初頭、アメリカ東部アパラチア山脈に暮らす白人住民らに受け継がれてきたアイルランドやスコットランドの民謡、フォークソング、或いは恋の歌バラッド。
その事実を知った音楽博士の女性が当時の蓄音機で採録したり、音符と歌詞を五線紙に記録し始め、膨大な数に達する。
それと並行して村人たちや小さな学校の教師たちの「人生の各種ドラマ」が進行し、全ての人にとって最悪の事態が生じる・・・

なんて書くと悲劇風だが、エンディングはそんなことはないややハッピーエンド風。
総評から言えばまずまずそこそこ。

個人的には「隠れた民謡」の音楽再生にもっと比重を置いてもらいたかったのだが、監督的にはアメリカの山岳住民たちの人生ドラマの方により重きを置いたようだ。
そのためにテーマが散漫化してしまったきらいはあるが、それはそれで価値はあったと感じられた。
成る程と感心したのは、アメリカのカントリーミュージックやポップスは、それらの英国アイリッシュ系フォークソングやバラッドが源にあったと知りえたこと。

しかし、考えさせられるのはあの山もネイティブ先住民たちが暮らす場所だったんだよなぁ‥という寂寥感。まぁそれを言っちゃアメリカ映画全てお終いになっちゃうんだけどね。と淋しい笑い
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