ジョーライト監督の他作品で芳しくない印象を受け、別のも見なければと白羽の矢を立てたのがこのウィンストン・チャーチル。
序盤こそ舞台劇のようなあざとすぎる演出に鼻白み「駄目かなこりゃ・・」とトーンダウン。
ところが中盤以降、ヒトラー電撃作戦で欧州全土がほぼナチスドイツに占領され、チャーチルの仇敵である議会の「和平派」も、ムッソリーニを通じてヒトラーとの和平交渉をぐいぐい押してきて、チャーチルも苦悩葛藤の末、「屈辱的和平」に傾く寸前になる。
しかし、そこから国王や国民の「徹底抗戦」の意を知り、勇気百倍となったチャーチルの不退転の意思表明がなされることになる・・・
後半からエンドにかけてこちらもちょっと熱くなれたし、あざといと感じていた演出もいい具合にはまってましたね。
まぁそれでも米英西欧的「臭いヒーローイズム」がプンプンしていたのは拭えないけれど、予想外の熱い感情体験ができたことと、ああいった「徹底抗戦か？屈辱的和平か？？」という議論過程があったと知りえたのはとても良かった。
別監督の「ダンケルク」やその他関連映画を複数視聴済みだったのが、この作品でリンクがつながったという感覚。
俳優陣で驚いたのがチャーチル役のゲイリー・オールドマン。
最初に「あれっオールドマンなのかな？？」と感じはしたけど別の俳優だろと見流していた。
それがエンドロールで彼の名前が出たのでやっぱりそうだったのかと。
いい役作りと芝居だったんじゃないかなと思う。
ところで、チャーチルが地下鉄に乗ってのエピソードは本当なのかね？？？ それが創作とするならあざとくても見事と言えるのかもしれないね。笑
