SANKOU

翔んだカップル オリジナル版のSANKOUのネタバレレビュー・内容・結末

4.3

このレビューはネタバレを含みます

薬師丸ひろ子と同じ屋根の下という何とも羨ましい状況に観てるこっちもドキドキしてしまった。鶴見辰吾演じる勇介のキャラクターが一昔前を感じさせるけれど、お互いに好きだからこそ素直になれず反発してしまう関係を絶妙な演出で描いている。高校生という子供でも大人でもない微妙な時期。知らない事がまだまだたくさんあって、意地を張ってしまったり、むきになったり、だらしなかったり、とんちんかんな事を言ったり、でもたまに核心をついてみたり。薬師丸ひろ子演じる圭の溌剌としたキャラクターがとてもいい。彼女が作ったモヤシ炒めを勇介と一生懸命に手でつかみながら食べるシーンが印象に残った。対照的に杉村を演じた石原真理子が大人の色気を持っていてなかなか魅力的だった。下宿に断りもなく乗り込んでくるボクシング部キャプテンの理不尽なキャラクター、インテリぶった中村のじめじめしたキャラクターも面白かった。青春とは理不尽で全然合理的なものじゃないんだなあと改めて思った。教師役の円広志が夢想花歌ってるのは笑った。終盤のもぐら叩きのシーンは何とも言えない哀愁が漂っていて、これも青春のほろ苦さかと思った。
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