たむ

女の歴史のたむのレビュー・感想・評価

女の歴史(1963年製作の映画)
4.0
戦前戦中戦後にかけての女性の人生を描く激動の映画です。
戦後、戦前、戦中、そして戦後と時間軸を入れ替えながら、描かれていきます。
回想のきっかけとなるのが、死や淡い想い。
受難劇ではあるのですが、この映画の主人公は実にたくましい。
同じ高峰秀子さんでも成瀬巳喜男監督作品の彼女は強い、跳ね返す。
『二十四の瞳』とは全く違います。
各時代で悲劇がたくさん起きるのですが、その中でサバイバルする生命力と適応して生きる力。
「男は馬鹿なことを平気でする」と台詞でも出てきますが、葛藤としても跳ね返す力も女性の生命力が様々なところから出てきます。
成瀬巳喜男監督作品では珍しく比較的希望の見える物語になっているのも、そのテーマをより強固にしていますね。
たむ

たむ