東映版寅さんはまさかの菅原文太！？
菅原文太による、チャカではなくハンドル握らせりゃ日本一の役者魂を垣間見る事が出来る上、この時代のコンプラ無視っぷりが羨ましく感じる名作でございました。しかも松竹の寅さんを意識しているようで対極的な暴れぶりが本当に面白可笑しくて。これが東映なんだなとヤクザ映画より感じる作り。
寅さんへの対抗企画でもある為、大まかな内容は確かに寅さんみたくヤクザな稼業の男がその土地土地のマドンナに惚れて恋愛に奮闘するも失恋、という流れに東映らしく下品にドギツく盛られている為、下手したら寅さん以上に面白いかも知れない。が、下品さが人を選ぶw
ただ、寅さんみたく印象的な形で東宝から名俳優を借りようとしたのは失敗してたかなあ…カラーの佐藤允が観られるのはデカいが意外と印象が薄い役回りだったのが心残りかなと。けど、マドンナじゃなく愛川欽也とのイチャイチャとか、健さんのヤクザ映画で言うカチコミに当たるトラック大爆走が破茶滅茶に楽しいのであんまり気にしなくなる不思議、鈴木則文パワーであるのです。
