こういう愛もあるのかと思わせてくれる作品だ。性的不能。それは歳を重ねた男性にとっては特に恐怖の言葉でもある。私は40代だが、私と同世代、或いはそれよりも上の世代なら、誰もが一度は経験したことがあるのではないだろうか。相手を愛してはいる。しかし力が漲らない。それによって相手の愛が冷めてしまう恐怖。そうした状況に主人公はどう立ち向かっていったのか。妻でヒロインのジュリー・デルピーがとにかく美しいので、主人公の悲しみの深さは想像以上だろう。内容的にも、この作品はあまり若者向けではない。ただ、中年以降のオジサンのピュアな心情の理解には役立つと思うので笑、そうした変わった方向に興味がある方は是非。