みむさん

オールウェイズのみむさんのレビュー・感想・評価

オールウェイズ(1989年製作の映画)
3.5
「ジョーという名の男」のスピルバーグによるリメイク。
亡くなった男が霊となって現世に送り返されかつての恋人ドリンダを見守り続けるファンタジー。
似た設定の「ゴースト」も同じ年の映画だったな。

スピルバーグは良作多すぎて観るのが後回しになっていたがこれも良かった。
オードリー・ヘプバーンが出演、ビックリした。これが最後の出演作だったんだね。歴史の1ページを見た気分になった。

消火飛行隊のピートが命を落とすのはショッキングだが、その後の展開がファンタジック。
昇天前に天使に「悔いのなきよう愛を伝えよ」的なことを言われ送り戻されるが、当然残された者たちは気づかない。気づいてほしい気持ちは山々だろうが、かわいがってた後輩へ一方的にアドバイスしたりかつての恋人ドリンダに愛を伝えようと四苦八苦するピートの様子がほほえましい。

これ一方的なまま終わったらなんとも言えない気分になるが、終盤の消火活動のハラハラとドリンダへの言葉がついに伝わる瞬間が切なく感動的。

オリジナルの脚本がダルトン・トランボ、そこにスピルバーグの山火事描写の迫力とハラハラ感やこの上なくファンタジックな描写が乗っかりとても良かった。

ラストシーンも素敵すぎた。

スピルバーグは他に良作多いから埋もれちゃうよなこれは。そういう意味ではちょっとかわいそうな扱いの映画な気もする。