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アメリのFrengersのレビュー・感想・評価

アメリ(2001年製作の映画)
3.8
 ウディ・アレン、ティム・バートンを経由して「ローマの休日」へ。早回し/スロー、盲人を案内する際のドキュメンタリー風のカメラワーク、イメージの羅列と伝統的な移動の繋ぎ方の対比など多彩な映像の語法があり、幼少期・恋愛の場面での舞台の反復もある。行き届いた美術が終始画面を支え、リズミカルな編集もある。移動時の早回しと人形や肖像の会話はなくても良かったような。
 大人になった主人公が水面に石を投げる場面が忘れられない。その後ろをゆっくり通り過ぎる電車も含め見事。
 21世紀の名作に名を連ねるのも納得。「パディントン」シリーズ等々影響力も大きそう。ただ2020年代を目前にした今から見ると自意識を問題にした本作は流石に古い。古典になったという事かもしれない。
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