排路

娘・妻・母の排路のレビュー・感想・評価

娘・妻・母(1960年製作の映画)
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成瀬巳喜男が演出だけじゃなく、モンタージュもすごいことがよくわかる。上映会で原節子が小細工されるところとか、草笛光子と小泉博のペア、三益愛子と杉村春子のペアが前後に分かれて養老院から帰るときの編集とか、あと指示されたのとべつの人物が次のショットで登場して、セリフがおとりみたいになってることとか。でもそれ以上に、原節子が衝撃的。「わたしには嫁ぐしか能がありません」って…。

当時の宣伝は原節子の接吻のことに言及してたのか気になる。わたしは仲代達矢と原節子がキスすることを知ってたから、出会った瞬間からいつするのかドキドキしながら見てて、それだけでもその衝撃的な瞬間を見逃さないように画面に釘付けになった。
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