このレビューはネタバレを含みます
『"その事実"は変わらない』
29歳、モラトリアム入ったハンパ男の日常。
なんていうか、年頃男子たちの会話とか興味深く。奴らの頭の中は、世界各国共通で、こんな感じなのかもね...と。(女子たちに対する品評とか、親友との微妙な距離感とか、ライバルとの反目とか)
主人公のポールは、どうやら母親と何かしがらみがあったっぽい設定で(匂わせるだけ)、どう見ても”ダメダメな男”なのに、彼に集まる女子たちは、なんだかんだでポールを憎からず想っていて。
ダラダラずるずるとした関係性。
この作品を、正直、退屈に感じる人は多いのじゃないかなぁ。
でも、私にとっては、結構色んなことを重ね合わせつつ、そこかしこに、チクリと刺さる欠片は落ちてる感じで。(ポールの10年来の恋人、エステルが終盤、泣くシーンとか)
とりあえず、物語のまとめ方が「そうくるかー」と思い、ちょっと面白かったです。
フランス映画故に、こんな茫洋とした書き方してますけども、結局、みんなの日常なんて、こんなふうにダラダラずるずるしてるもんだよなぁ...。
あとは。ポールを演じるマチュー・アルマリックは、やっぱりなんか好きな顔でした。