Minted

スケアクロウのMintedのレビュー・感想・評価

スケアクロウ(1973年製作の映画)
3.6
最後まで観てようやくこの作品の良さに気づいてしまった。

オープニングで心を掴まれたけど、それ以降はマックス(ジーン・ハックマン)とライオン(アル・パチーノ)2人のキャラが好きになれないし、常に発情してる女とかやめてくれって感じであまり楽しめず。

けど、マックスがまた喧嘩をしそうになるのを見てライオンが怒って出て行こうとした時、マックスが喧嘩すると見せかけて踊りだすシーンがとても良くて、それをみて大勢の人が笑顔になるシーンが個人的にはこの映画のハイライトでした。素晴らしい。

そこで終わってハッピーエンドでも良かったけど、その後が切ない展開にはなるものの主演2人の演技がさらに素晴らしい。バナナキングのくだり(子供がアル・パチーノそっくり)と電話ボックス、そして噴水のシーン。序盤こそ「わたしがみたいアル・パチーノはこれじゃない」と思ったけど、やっぱアル・パチーノ素晴らしいな。もちろんジーン・ハックマンも。

往復切符を買うところなんてアツすぎる。厚底に隠したドル札が洒落てる。このままじゃ2人は終わらないと思わせてくれるラストにグッときた。

あと、ジーン・ハックマンが「ビールとドーナツ」と言ってアル・パチーノが笑っちゃうシーンも好き。

ちなみにこの作品、興行的に失敗してアル・パチーノは苦い思いを抱えてたらしいけど、この作品の大ファンであるタラちゃんがこのオープニングの素晴らしさについてアル・パチーノにじっくり見直すべきだと強く勧めたそう。

〝人は殴るより笑わせることだ〟
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