リッジスカイウォーカー

ガンジーのリッジスカイウォーカーのレビュー・感想・評価

ガンジー(1982年製作の映画)
5.0
伝説の偉人、マハトマ・ガンジーの半生を知ることができる素晴らしい映画です。

私は恥ずかしながら、ガンジーの偉業について知らなかったのですが、とてつもない衝撃を受けました。

非暴力・非服従。

言葉にすれば簡潔ですが、これを行うのは並大抵ではない。

人間の欲を全て取り払い、不当な逮捕などの仕打ちにも全てを受け入れ、国のために自らを犠牲にする途方もない覚悟が必要であるということを、この映画から痛感しました。

世界に溢れる不幸は、人が欲を捨て去れないことが原因。お互いに許し合うことができないことが原因。
人であるがゆえ、欲を捨てることはまず無理だと思うんですが、しかし、ガンジーの独立を勝ち取るための信念が本当にものすごいです。

マジか。
嘘だろ。
なんでそこまでしてそんな事ができる?

これは確かに「ついていくわ」と心の底から思いました。

非暴力を映し出すシーンは、心が揺さぶられる。
無抵抗な人に対するあの仕打ち。
棒で殴る。大勢の人々を射殺する。
なぜあんな事ができるのか。
胸が痛んで仕方がない。。。

人は生まれながらにして平等なはずなのに、何がどうして、見下し、支配し、奪うのか。

植民地支配や暴力を伴う自国優先は、人類の歴史として繰り返してはならないことだと思う。

インドとパキスタンの分断に、ガンジーは非常に心を痛めただろうな…。

現代はさらに暴力が加速している。
抑止力である武力は報復復讐しか生まない。
トランプ政権になり、自国優先気質がはびこりつつある中、人類はどこへ向かおうとしているのか。

今起きている社会情勢とオーバーラップして見ると、全くもってガンジーが望んだ世界にはなっていない。

悲しくなってきた。

世界一人一人の行動が、大事になる。
一人だけなら、何も変えることはできないが、何億もの人々が、同じ想いを持つならば、大きなうねりとなって、何かを変える事ができるという事もまた真実。

僕は何ができるか。
何ができるかわからないが、自分なりにできることを見つけ、小さいながらも行動に移したいなと思った。