剣々

駅馬車の剣々のレビュー・感想・評価

駅馬車(1939年製作の映画)
4.0
その馬車には様々な物語が宿る

トントからローズバーグに向かう駅馬車が出発した
その馬車には娼婦、酒浸りの医者、夫に会いにいく貴婦人、小心者の酒商人、賭博師が乗り込んだ
御者と保安官を合わせて駅馬車は出発し、途中銀行家と脱獄囚がここに加わる
時を同じくしてアパッチ族のジェロニモが暴れ回っているという知らせが舞い込んだ
果たして駅馬車に乗り合わせた人々の運命は!?

ジョン・フォード監督による名作西部劇!
また、限られた空間に登場人物を複数配置し時間の経過とともに人生の変化を描く群像劇の代表例としても知られてます
同じ駅馬車に乗り合わせた人々の人間ドラマが描かれますね

個性豊かな登場人物が魅力的で、娼婦ダラスと復讐に燃える脱獄囚リンゴ・キッド が特に好きです
周囲に嫌われていたダラスとそんなこと気にしないリンゴが惹かれあっていくのも素敵ですね
飲んだくれの医者ブーンもお調子者ながらキメるところはキメてくれて良かったです!

前半中盤は道中の人間模様が中心となり、単調なテンポで進む物語がやや物足りなくも感じました
その間に登場人物の人となりや背景がわかってくるのでそれはそれで面白いです
途中途中の交流で関係性が変わっていくのも見どころですね
一貫してヘイト集め続ける銀行家のお金持ち逃げおじさんにはイラっとしますが笑

そして一本の矢が告げるアパッチ族の襲撃!
一気にアクション面が強くなり、襲ってくるアパッチ族にドキドキハラハラ
さらには駆け抜ける疾走感が素晴らしい!!
銃撃戦をしながら猛スピードで駆ける馬の臨場感や生身のアクションにはのめり込んで観ちゃいました
このアパッチ族からの2段階で見せ場が用意され、粋な演出で終幕を迎える構成も素敵でした

駅馬車に乗り合わせた人々の生き様が作り上げる物語でした



【雑記】
西部劇のまだ観てないん会でした
次回は残りの応募作品の中からの決選投票です
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期限は4/22(土)とさせていただきます
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