RIO

ロレンツォのオイル/命の詩のRIOのレビュー・感想・評価

4.5
天使のような我が子が立てなくなり
聞こえなくなり話せなくなってゆく
1つ1つ失われていく恐ろしさ
男の子だけがなるALD副腎白質ジストロフィー
先天性と診断された母親の心を思うと辛い

絶望からの出発
長い化学式を持つ脂肪酸が脳のなかにあるミエリンを食べてしまう
一刻を争う中で必死に医学の勉強をしながら子供の治療方法を模索している

小さな記事に書いてあった
脂肪酸をおさえると脂肪酸が増えてしまうというパラドックスが新しい道を開く
乗り越えても乗り越えてもまた目の前に扉が閉じている

8月10日 聖ロレンツォの祝日
この日の夜の流れ星は聖人ロレンツォの涙
愛する人のために空を流れていく涙に願い事をすると叶うと言われているそうです

ロレンツォの夜に星空を見上げながら願うだけではなくて
人間がやることはやらないといけないんだと厳しさを痛いほど感じた
神様はいると信じてますけど両親の血の滲むような努力とか妹とオモウリの存在とか奇跡は人間が起こすように思います
生きている体の変化を観察しているだけではない

ロンドン クローダ化学のサタビー博士が普通に凄くて良い

それからあの粘りの家系
何処までも深く交感することが闇から光へと向かったんではないでしょうか
あとちょっとの所で諦めてはいけない
物凄いものを感じました

我が子を救うために辿りついた行程が
多くの子供たちを救ってる
愛という力の意味をまた考えます
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