結局、36年間も約束を反故にされたのか…

一時間にも満たない、初めて冬季の富士山頂で気象観測を強行した気象学者とその妻の物語。

冬季富士登山は現代の機材と衣類をもってしても困難とされているが、明治の登山装備は着物に足袋という時点でクレイジー・・・。

山小屋だっていくら頑丈に建てて防寒処理をしたとしても想像を絶する寒さだろう。
食事も白米に漬物だったようだし、凍傷や脚気になったとかいうナレーションにも「そりゃなるよ・・・」と呆れ返る。
せめてたっぷりの動物脂肪があればまたちがったかもしれない。

おまけに気象学者も頑固だが、後追いして登山してきた奥さんの無鉄砲さにも絶句・・。

以下ネタバレにはなるが、


結局は気象学者のボスまで登頂してきて強制下山させることとなり、そこでエンドとなる。

実はテレビのカラーでドラマ版を見た記憶があり、奥さんの病気や学者の凍傷の件などうっすら記憶にあった。
改めて学者夫婦のとんでもない無謀な行為を知りえたわけだけど、先駆者としてご夫婦の行為あったればこそ後続気象観測の礎となったわけだから、ただただ深い敬意を捧げさせていただきます。

富士山頂へ挑む漢たちの勇姿が、まさに二百三高地における日本軍のそれだった。