青二歳

太陽の王子 ホルスの大冒険の青二歳のレビュー・感想・評価

3.0
60年代東映アニメはもう製作:大川博が出てくるだけで胸熱。だが残念ながら今作はやや退屈。
ジブリの二人がクレジットされてるのでこれが一番有名なんですかね。正直それよりもまず声優陣の豪華さで記憶されるべき作品。平幹二朗、市原悦子、東野英治郎、三島雅夫、永田靖、大方斐紗子ですよ!もちろん小原乃梨子さんなど将来職業声優になる方もキャスティングされていますが、この頃の東映アニメは商業アニメーションの先駆けなので映画俳優たちが多く、今作は特にベテラン勢が揃っています。
東野英治郎のアテレコ風景とか見たいな〜当時どうやって声を収録していたんだろう。あの渋顔がアテレコ…(。 >艸<)

ちゃんと魚にヤリを刺して漁をするシーンがあるのが好き。肉食を悪とする児童アニメを続けて見たので、“漁”のシーンの躍動感に涙が出てきた。肉食の罪深さを描くのはいいんですよ、“いただきます”の感謝につながるなら。でも悪のように描くというか感謝につながらない作品はきらい。ちゃんと漁を描くだけで良作。

冒険活劇かと思いきや、実は重苦しいダークな雰囲気に満ちたファンタジー。重苦しいと言っても“空飛ぶ幽霊船”のような風刺やダイナミックさではなく、ダークファンタジーもの。
ミュージカルが中途半端なのでこれがなければもっといいんだけど(和製ミュージカルアニメの傑作はナンセンス喜劇“ジャックと豆の木”('74))。とはいえワケありヒロインの“歌”が物語のキーになるので、ディズニースタイルの模倣と片付ける訳にはいかない。しかし中途半端というか…なんだかなぁ…

氷の狼か風の狼か、アンパンマン氷の女王でおなじみの神話の生き物が出てくる。個人的には山岸涼子“妖精王”なのだけど、これ好き。かっこいい。
青二歳

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