ジェイティー

ドラえもん のび太の宇宙開拓史のジェイティーのネタバレレビュー・内容・結末

4.5

このレビューはネタバレを含みます

のび太の部屋の畳とコーヤコーヤ星に住むロップル君の乗る宇宙船の倉庫の扉が繋がったことで知り合うお話。

劇場版ドラえもんには数々の名作が存在しますが、個人的に最高傑作は本作です。
僕は世代的にもう少し後になりますが、この旧デザインのドラちゃん達がとても可愛いのです。
最近はわさびドラも慣れましたが、のび太君に関しては小原乃梨子さんを超える事は無理だなぁと思います。

本作を個人的最高傑作たらしめているのは別れの描写が素晴らしい事
これまで数々のゲストキャラクターとの別れを観ていますが本作ほどエモーショナルな別れはないと思います。
多くの言葉はいらず、お互いに教えあった事がすべてを物語る
とても素敵なことだと思います。
また別れの時にかかる名曲「こころをゆらして」が良すぎて何度観ても涙がポポロします。

もう一つは演出上最高と思えるシーンが本作に登場する点です。
ロップル君たちと最初のお別れをした直後、のび太君が足でトントンと畳を直し、ふと座り込んでドラえもんと見つめ合うシーンがあり、このあと少し寂しそうな表情をお互いにしたかと思えばすぐ照れくさそうに微笑みあうのです。ここののび太君とドラちゃんの何も言わなくても通じ合う信頼感と短編を読んだ後の読後感が漂っていて一見地味ですがとにかくエモい感じが最高で、割と実写、アニメ問わずベスト級の演出で大好きです。

ギラーミンとの決闘やジャイアン達の扱いなど不満もあるにはあるのですがそれを除いて得ていることは多々あると感じますので、すごく古いですが是非ご鑑賞いただければと思います。