Haruki

愛しのタチアナのHarukiのレビュー・感想・評価

愛しのタチアナ(1994年製作の映画)
4.4
冴えない中年男2人組が、たまたま出会った2人の女性とともにダラダラと旅を進めるロードムービー。

コーヒー中毒のヴァルトとロッカー気取りのレイノ。
絶妙にダサくて可愛らしい、2人のキャラクターにまず心を掴まれる。

女性に奥手で目線を合わせすらしない彼らに、クラウディアは辟易するが、篤実なタチアナはレイノと心を通わせていく。

ともに食事をしたり、一緒の部屋に泊まったりしても何も起きない。

いや、何も起きてないように見えて、確かに心を通わせてはいる。

クラウディアもなんだかんだで彼らのことを気に入ってはいると思う。

ヴァルトの妄想とラストは切なくもあるけど、それ以上に、人間らしいどうしようもなさと可愛さを感じる。

短い作品時間だけど、しっかりと愛を感じる人間讃歌。
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