すなぎも

アキラ AKIRAのすなぎものネタバレレビュー・内容・結末

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)
2.3

このレビューはネタバレを含みます

たまたま芸能山城組の音楽に触れる機会があり、オタクとしてAKIRAの名前は当然知っていたので、この機会に履修。

感想は…うーん、とにかく映像と音楽がすごかった、という感じ。正直なところストーリーは「ん、で結局何が言いたかったんだ?」と思ってしまった。漫画版とはかなり話が違うとのことで、このタイトルを真に楽しむには漫画版を読む必要がありそうだ、ということは分かった。有名なセリフのシーンの原典に触れられたという点では満足。

以下感じたこと詳細

◾️鉄雄の描写が物足りない
漫画版のあらすじを見ていると「事故から人格が変わった」のような記載をよく見るが、映画版においてはそもそも事故前の鉄雄の言動描写があまりなく、「元がどういう性格だったのか」がいまいち分からなかった。金田へのクソデカ感情も、それを募らせていった過程が全然分からないので、暴走した後に本人の口から出てきて初めて「あぁそういう感じね」という感想にしかならず。彼女?がどれだけ鉄雄にとって大事だったのかも分からず。
全体的に過程がないまま結果だけ見せられるので、その苦悩や結末の重みが分からないままで共感や理解ができず、「なんか暴れ散らかしてるな」になってしまった。

◾️反政府組織の目的がよく分からない
あまりこういった作品の理解力が高い方ではないので、そもそも組織関係自体が解説等々を見て初めて理解できた状態ではあるが、それを見てもなお反政府組織が何を為したかったのかよく分からなかった。アーミーはまだ「超常的な力をコントロールする」という目的が見えたが、ゲリラは超能力者を奪い去って何を為したかったのか。仮に政府転覆だとして、何を不満としてそれを企んだのか。
同様に根津が何を恐れて動揺してたのかもよく分からず。結局あのシーンはなんだったんだ?

◾️顔の判別が難しい
基本顔立ちがほぼ同じなのと、ケイ含めショートカットが多いこともあり、声を発するまで映ってるのが誰かわからないことが何度かあった。記号的な分かりやすさが全てとは毛頭思わないが、やはり絵だけで判別しうる状態の方が、余計な思考が入らなくていいなとは思った。
すなぎも

すなぎも

すなぎもさんの鑑賞した映画