ぴのした

アキラ AKIRAのぴのしたのレビュー・感想・評価

アキラ AKIRA(1988年製作の映画)
3.8
2019年にこれを観れたことが素直に嬉しい。漫画版はずっと前にサラッと読んでいたけど、映画は初。

あれだけの分厚い内容を2時間でどうするの!?と思ってたけど、うまくまとまっていた。

色々素晴らしい点は多いけども、何より作画が恐ろしいほどの出来。「原作に恥じぬよう出来ることは全部やる!」という気概が感じられた。

あとBGMも天才的だな。メインテーマのたくさんの声が重なる声楽的なBGMに、カーチェイスに挟まる民族楽器のような音。カーチェイスならではの緊迫感がありつつ、爽快感とは程遠いどこか不穏な空気が抜けない。カーチェイスに民族楽器挟もうっていう発想がすごい。

アキラが既に死んでいたっていうのは原作とは大きく違う点(うろ覚えだけどそうだよね?)だけど、脳が切片に切り分けられて保存されているっていうのはアインシュタインを彷彿とさせてとても良いね。

欲を言えばミヤコとかジョーカーとか原作でいい味出していた脇役が本当に単なる端役になっていたのが残念。