超空間コベ

破戒の超空間コベのレビュー・感想・評価

破戒(1962年製作の映画)
4.0
冒頭で浜村純が、牛の突進で
ドカッ!と突き殺される
ショッキングなシーン…!☆

父の死を知った、市川雷蔵
演じる主人公は、
「部落民である事を決して
口外してはならない」
という父の教え、戒めを
決して破るまいと、改めて
誓うのだが…。

『橋のない川』と同時代が舞台
だけど、こちらは島崎藤村が
リアルの時代に書いた物語。

後半、教壇で子供達に対し、
遂に出自を明かす主人公。
跪き、涙ながらに赦しを乞う。

↑一部で批判を受けてる
箇所のシーンですね。

「嘘をついてはいけない」と
日頃から教えていながら
出自を偽ってきた事に対する
懺悔、という解釈で良い
のではと思います。

彼を慕う子供達は涙し、
東京へ去る時には総出で
見送りに。

親友、同士、恋仲の女性、
彼の周囲には多くの理解者が
居て、未来への希望を
見せてくれます。

原作未読なので何とも
言えませんが、
映像作品に限って言うと、
『橋のない川』の様なキツさは
抑えられている様ですね。
超空間コベ

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