キネマと海月

愛を読むひとのキネマと海月のレビュー・感想・評価

愛を読むひと(2008年製作の映画)
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★あらすじ★

1958年のドイツ、15歳のマイケルは体調を崩した際に出会った年上の美しい女性ハンナに介抱されたことをきっかけにベッドを共にし、彼女に頼まれて本を朗読するようになり、愛を深めていく。ある日仕事ぶりが認められ昇進したのをきっかけに彼女は突然姿を消す。時は流れ、法学専攻の大学生になったマイケルは、ある罪を問われ秘密を明かすことができないため無期懲役の判決を受けるハンナと法廷で再会する。ハンナのためにマイケルは物語を朗読したテープを刑務所に送り続けるが…。

★感想★

ベッドを共にし本を朗読し聞くだけの関係なのに一生を変えてしまうような繋がりが芽生えてしまったことが緻密な描写と体当たりの役者の演技もあり心の奥深くまで腑に落ちる感覚で伝わってきました。人が生きていくために一番大切なのは尊厳なのだと思います。尊厳を守るために生きているとも言えるかも知れない。どこまでも哀しい二人の境遇と関係だが最後まで想い合わずにはいられない絆が羨ましいとすら感じてしまった。いつまでも色褪せることのない一夏の恋の輝きが劇中も見終わった後も胸を掴んで離さないです。

★オススメ★

読書が好きな人。
忘れられない恋がある人。
明かせない秘密を抱えている人。
キネマと海月

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