なまけねこ

愛を読むひとのなまけねこのネタバレレビュー・内容・結末

愛を読むひと(2008年製作の映画)
3.5

このレビューはネタバレを含みます

ハンナの幼さがひたすら真っ直ぐに純粋で、痛かったです。
15歳の少年と本気の口喧嘩ができてしまう。
自分の弱さを明かす術を知らずに全てを拒絶してしまう。
自分が裁かれる場においてでさえ、それが不利な判決になるとも考えず偽ることなく真っ直ぐに自分の考えを伝える。
何十年ぶりにあった愛しい人との再会を純粋に喜び、ここが刑務所であることやあの頃とは変わった相手の状況があるにもかかわらず、躊躇わず手を重ねようとする。
十分な教育を受けていないことと関連しているのか、ハンナは36歳という十分に大人の女性である年齢にもかかわらず少女のように幼く見えました。

それは刑務所生活を経ても変わることなく、そんな彼女が自殺を選んだのは納得できるような気がしました。
マイケルとの面会があってもなくても罪の意識を背負って、あるいはそれを感じずにしぶとく生きるのも少女のような彼女にはできなかったと私は思います。

歳の差があるのにティーンのラブストーリーのような純粋さがあり、また歴史というものを考えさせられる切ないけど好きな映画
なまけねこ

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