このレビューはネタバレを含みます
深すぎて難しくて頭から離れなくなる映画。
恋愛うんぬんではなくハンナがいかに過去の自分と向き合えるかどうか…という話なのだろうか…
字の読み書きの出来なかったハンナにとって、人に読んでもらうことは過去逃避。彼女は今まで "人々を死刑台に送った"という重い過去から常に逃げていた。しかし監獄で字を学び出してようやく過去の自分から前進できたのだと思う。
すべてはマイケルのおかげだがそこに恋愛感情はないであろう。
出所を控えたハンナが自ら命を絶つところも奥深い。逃げるための死ではなく、自分なりの達成を得てのピリオドだ。
大きいクライマックスこそないが心に響く映画だった。